凍える日本を脱出、いざ常夏のグアムへ


1月。日本列島が厳しい寒さに包まれる中、私と妻は関西国際空港(KIX)にいました。 今回の目的は、マイル修行……ではなく、純粋な「リゾート休暇」。
行き先は、フライト時間わずか3時間半でたどり着けるアメリカ、グアムです。
「ANAダイヤモンド」および「SFC」会員として、スターアライアンス・ゴールドのステータスを持つ身。 ユナイテッド航空(UA150便)のチェックインカウンターでも、専用レーンで待ち時間はゼロ。
ふと横を見ると、一般レーンには長蛇の列。あまりの混雑ぶりに、カメラを向けるのも憚られるほどでした。そんな中、プレミアアクセスの恩恵で待ち時間ゼロで手続きを終えられる……。ステータスのありがたみを、文字通り『肌で感じた』瞬間です。」
優先チェックインを済ませ、手には黄金に輝くステータスカード。 この時はまだ、この後に待ち受ける「ラウンジの罠」など知る由もなく、私たちは意気揚々と出国審査を抜けたのでした。
グアム便だけじゃない。関空発UA便に立ちはだかる「ラウンジ壁」
カウンターでお姉さんに『ラウンジは対象外です』と言われ、耳を疑った私。いや、そんなはずはない。スタアラゴールドだぞ? と自分に言い聞かせ、一縷の望みをかけてラウンジの入り口まで足を運びました。
看板にはPPやクレカの利用不可が明記されていますが、実はそれ以前の問題。航空会社(UA)側のルールで、ステータスに関わらずエコノミー客はここへのアクセス権自体が与えられないのです。
看板に書いていないなら、ステータスカードを見せればいけるかも?』 そう思う方もいるかもしれません。しかし、現実は非情です。 すでにカウンターで宣告された通り、ユナイテッド便の場合は『招待状(インビテーション)※入室権利がある場合はチケットにその旨の記載があります。』がなければ、どんなに黄金のカードを掲げても、この自動ドアが開くことはありませんでした。今回、チケットにその記載がないということは……。
そして、PPという『最後の砦』すらこの看板で否定され、私は完全に退路を断たれたのです……。
不屈のマイラー、辿り着いたのは「安心と信頼」のカードラウンジ六甲
華やかな新エリアのラウンジに別れを告げ(というか追い出され)、私がトボトボと向かったのは、北ウィングにあるカードラウンジ「六甲」でした。
豪華なビュッフェも、シャンパンもありません。 ですが、ここには「ゴールドカード以上を持っていれば、誰でも温かく迎え入れてくれる」という、今の私たちに一番必要な癒やしがありました。



落ち着いた照明、座り心地の良いソファ。 冷たい「No」を突きつけられた後の体に、温かいコーヒーが染み渡ります。
「さすがに、ラウンジ難民になるとはな。」と 妻と苦笑いしながら交わした言葉。 スターアライアンス・ゴールドの資格を取得して以来、当たり前のように航空会社のラウンジを使用していましたが、こうした「いつでも開いている扉」のありがたみを、これほどまでに感じた旅は他にありませんでした。
さあ、心と喉を潤したら、いよいよ搭乗の時刻です。 ラウンジの扉は開かなくても、搭乗口の「優先レーン」は、私たちのステータスを裏切らないはず……!
ステータスの証明。Group 1で機内へ一番乗り!
ラウンジでの「敗北」から1時間。 搭乗ゲート付近は、すでに多くの乗客でごった返していました。
しかし、ここでようやく「スターアライアンス・ゴールド」の真価が発揮されます。
アナウンスと共に、Group 1の優先搭乗が開始。 長蛇の列を横目に、「PREMIER ACCESS」と刻印されたチケットをかざし、真っ先に機内へと続くボーディングブリッジへ足を踏み入れます。

※実はユナイテッド航空の優先搭乗には、チケットに書かれたGroup 1よりも先に機内へ入れる「真の優先枠」が存在します。
- 事前搭乗: お手伝いが必要な方、2歳以下のお子様連れ
- 現役米軍関係者: さすがアメリカの翼!
- Global Services: 選ばれし最上位、VIP待遇の秘密会員
- Premier 1K: ANAダイヤモンド相当の最高峰ランク
- Group 1(Premier Access): ←ここでようやく私たちの出番!
「 1番」と書かれていても、実は5番目。そんなユナイテッド流の『鉄の序列』を感じるのも、また一興です。
「ラウンジの扉は開かなくても、機内への扉は一番に開く」
この瞬間だけは、失いかけたダイヤモンド会員のプライドが、関空のゲートにキラリと輝きを取り戻した気がしました。 誰もいない機内、静かなキャビン。 この「一番乗り(厳密に一番ではありませんが)」の贅沢こそ、マイラーが修行の末に手にする、最高のご褒美の一つかもしれません。
Group 1の特権。ほとんど誰もいないキャビンと、アメリカンな機内食


「ユナイテッド航空を選ぶ理由。それは単にスタアラ加盟だからだけではありません。 私にとって、この『コンチネンタル航空』の流れを汲む機体デザインは、一種の憧れでもありました。
かつてどん底から奇跡の復活を遂げた企業の歴史を知っていると、この尾翼の地球儀を見るだけで、なんだか胸が熱くなるんです。……おっと、語りだすと止まらなくなるので、この話はまた別の機会に(笑)。
さあ、16番ゲートを抜け、いよいよあの青い翼へと乗り込みます!」
優先搭乗で一番に乗り込んだ機内。ほぼ、誰もいない静かなキャビンを通り抜け、自席へと向かうこの数分間は、やはりマイラーにとって至福のひとときです。
古き良き(?)20年選手の機体。Wi-Fiなしの3時間半をどう過ごす?】
B737-800のコンパクトな機体ながら、この深いブルーのシートが並ぶ光景は、コンチネンタル航空の魂を感じさせてくれます。

そして、「機内へ入ると、さらに嬉しいサプライズが。 実は今回、夫婦揃ってスターアライアンス・ゴールドということもあってか、3列シートの真ん中を空けていただけるという『隣席ブロック』の配慮をいただけたのです。
もちろん、これは当日の空席状況やスタッフの方の判断によるもので、決して『当たり前』の権利ではありません。 ですが、そんな細やかな気遣いに触れた瞬間、ラウンジでの『絶望』は完全に消え去り、ユナイテッド航空への愛着がさらに深まるのを感じました。」

コンテンツに関しては日本のものはほとんどなく、(正確には気持ち程度にはありますが)機齢20年オーバーの機体ということもありかなり古臭さがあります。Wifiも非搭載の機材のため、各々でコンテンツを用意しないと機内でやることがなくなります。ただし、2026年の2月より順次737MAXシリーズの737-8へ機材更新を行うという発表をしておりますので、今後は時代に合った機体でのフライトが期待できるかと思います。
これがユナイテッド!ボリューム満点の機内食と、空の上のilly
離陸してしばらくすると、キャビンに食欲をそそる香りが漂ってきます。ユナイテッド航空の機内食は、一言で言えば「非常にアメリカン」。
CAさんから提示された選択肢は2つ。「チキン」か「うどん」か。
「……うどん?」と思わず耳を疑いつつ、ここはやっぱりアメリカの航空会社。 「せっかくならアメリカンな気分を味わいたい!」と、迷わずチキンを選択しました。

運ばれてきたのは、期待を裏切らない無骨なチキン! 付け合わせのポテト、そしてなぜか添えられた麺(これがうどんの代わり……?)。 この「細かいことは気にしない」ボリューム感こそ、UA便に乗っているという実感を否応なしに盛り上げてくれます。
そして、食後の楽しみはユナイテッド自慢の「illyコーヒー」。

Wi-Fiのない静かな機内で、ゆっくりとコーヒーを味わいながら窓の外を眺める……。 ラウンジでの騒動が嘘のように、穏やかで贅沢な時間が流れていきました。
まとめ:関空UA便の『罠』を乗り越えて見えたもの

関空の「 KIX Lounge Kansai」の扉に跳ね返され、一時はどうなることかと思った今回の旅。
しかし、そこで学んだ「関空UA便×スタアラGの特殊ルール」は、これからの修行僧の方々にとって、間違いなく有益な情報となるはずです。
- 関空UA便は、エコノミーならスタアラGでもラウンジ不可
- でも、カードラウンジ「六甲」には確かな安らぎがある
- 「Group 1」の優先搭乗は、プライドを再点火させてくれる
- 機材更新(737-8)により、これからのフライトはさらに快適になる!
完璧なステータス特典を享受するのも良いですが、今回のような「想定外」を楽しみ、それを克服していくプロセスこそ、旅の本当の面白さなのかもしれません。
さあ、次こそは「ポラリス(ビジネス)」(関空からアメリカ本土へ行くかは未定ですが)で堂々とあのラウンジの扉を開けるぞ! そんな新たな野望を胸に、私たちは常夏のグアムの地へと降り立ったのでした。


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